時間よ、止まれ。

businessman_busy

v(^-^)v 時間よ、止まれ。

                   作  J&K

彼女の名は A・T。

仕事に命を燃やす女性である。

目覚めた時から携帯電話を持ち、パンをかじりながら新聞に

目を通し、パソコンをたたきながら電話で商談。

年間 数日の休みだけで1日16時間以上のハードスケジュール。

そんな彼女のある日の出来事である。

外から会社に戻ってきたのが夜10時過ぎ。

書類の整理・契約書の作成・明日の予定の準備。

やる事など山のようにある。

今日をどこまで処理するかが今後の仕事にも影響する。

調子がよければ 5時 6時までは当たり前の事。

疲れ具合に依っては12時ぐらいで切り上げることもある。

そんなある日 デスクに座り 明日必要な書類を作成していた。

思っていたより時間を取られ仕事がはかどらない。

別にやることも残っている。

今日中に仕上げなければならない書類が まだまだ。

デスクの前のリラックマの置時計も午前3時を示していた。

パソコンの手を止め、考えにふけていた。

そのうち、まぶたも重くなり書類を枕にウトウト。

「数時間後」

窓からの景色もはっきりと見える頃 彼女は眠ってしまったこと事に

気が付いた。

寝てしまった事に焦りを感じ、すぐにキーボードを叩き始めた。

(リラックマに挨拶をする事もなく)

頭も休息された為か、思っているより仕事が はかどっていった。

(無音の中)

リラックマも無音も気にする事なく ただひたすらにキーボードを

叩き続けた。

「午前9時に外出しないと 朝一番の仕事には間に合わない」

そんな事だけを気にしてひたすらに仕事をした。

やっとの思いで最後の仕事をやり遂げた。 

フゥ~  (*´σー`)

ふと 窓の景色に目を向けたら何かが違う事に気が付いた。

外の景色が写真のように止まっているのである。

車も路上で止まったまま。

空の小鳥も張り付いたように止まり。

動いているものが何一つとしてない事に気が付いた。

室内を見渡しても同じであった。

電気のメーターも止まり。

エアコンの風さえ 音をたてていない。

時間は? と思い、リラックマに目を向けると午前4時を

指していた。     あれっ?

(少し考え)      あれっ?

周辺をうかがう為 立ち上がった瞬間。

リラックマも置時計の電池が外れている事に気が付いた。

あれ~。もしかして  これかなぁ~。とおもむろに電池を

差し込むと。

車は動き出し、鳥は羽ばたき、メーターは回りだした。

そして手に持っているリラックマを見て彼女は

走りだしたのである。

時計の針は 9時35分であった。

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