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弁護団と債務者の執念がもぎ取ったスルガ銀行「121億円の解決金支払い」

住宅ローン問題支援ネット の高橋愛子です。

スルガ銀行の不正融資問題――。同行が、投資用不動産向け融資の審査書類改ざん・偽造を伴う不正行為を2010年代後半から数年にわたって行っていた事件です。2018年には金融庁がスルガ銀行に対して異例の業務停止命令を出しましたが、事件には行員の関与もあったこともわかり、社会問題として大きく取り上げられました。

自らも“悪徳”に手を染め、金融機関の信頼が失墜

不正が最初に明るみに出たのは、女性向けシェアハウス『かぼちゃの馬車』関連の融資が発端。銀行側のノルマ重視により、ローンを申込む顧客の収入や預金残高を書き換え、返済能力がないことがわかっていながら多くの「投資家」にも融資を実行。その結果、多くの借り手が返済不能に陥ったのです。このブログでも投資物件トラブルのことは何度も書いていますが、構造的にはそれと似た、非常に組織的なものがスルガ銀行の一連の不正融資問題でした。

住宅ローンで投資物件を買う投資物件トラブルは、通常は悪徳不動産業者が介在することで発生し、銀行は言わば被害者の立場になることが一般的です。しかしスルガ銀行問題の場合は、悪徳業者に加えて、自らもその“悪徳”に手を染めました。行員の重い営業ノルマや利益至上主義に加え、内部統制の欠如も重なっていたのだと思います。
本来は、審査を通じて不正を防ぐ立場の金融機関が組織的に加害者になっていたことは、日本の金融機関の信頼そのものを揺るがす不祥事として重く受け止められました。

調停勧告によって「大きな前進」

そんなスルガ銀行事件について、昨年12月にこんな報道がありました。

「スルガ銀行、総額121億円の解決金支払いへ 不正融資問題で裁判所の調停勧告受け入れ」

不正発覚後、スルガ銀行はそれを認め、債務者との解決交渉や調停が続いていましたが、そこにひとつ前進があったというニュースです。
決して早い対応ではありません。被害者弁護団は、スルガ銀行に対してこれまで一律の救済をずっと求めていましたが、銀行側はあくまでも個別対応するという姿勢を崩さず、状況は平行線のままでした。今回のことは裁判所の調停勧告によってやっと動いた事態で、この遅さはやはり問題ですが、弁護団としては、解決金支払いの合意に対して「大きな前進」と評価しています。

弁護団と債務者が執念でもぎ取った前代未聞の解決金

実は、スルガ銀行の不正融資問題については当NPOにも相談にいらっしゃる方が多く、私も不正融資調査書作成のお手伝いをするケースがありました。その関係でさまざまな情報に触れると、「行員の関与」が透けて見えるようなやり取りがあったりするのですね。「こうすれば審査が通りやすい」とか、「こういうふうに記載したほうがいい」とか、促す指示があったのだろうな……と思わずにはいられない爪痕を感じます。「担当者はわかっていながら黙認している」、または「促している」。それは投資物件トラブルでも同じことです。

相談にいらした方々は、弁護団が入っても保障は無理だろうと思っている方が多かったですし、正直なところ私も、金融機関が残債をなしにするような決定はまずしないだろうと考えていました。しかし結果は、前代未聞の展開。銀行から解決金が支払われることになり(この時点では、解決金の対象にならない物件も含まれています)、救済の大きな一歩となったわけです。
弁護団の義憤と執念、また債務者(物件所有者)たちの努力と絶対に諦めない気持ちがもぎ取った成果であることに、多少なりとも関わった者として安堵と清々しさを感じました。

最大の問題はストッパー役が加担したこと

スルガ銀行不祥事のような事件で、一番悪いのは誰なのか。実際には悪徳不動産業者も絡み、また、物件オーナーとなる投資家にも「わかってやっていた」人はいたかもしれません。一番悪い人を炙り出すことにはもはや意味はありませんが、しかし今回の件は、ストッパーとなるはずの金融機関が加担していたことが最大の問題だったと思います。金融機関が止めていれば、少しずつでも悪徳は撲滅していけるわけですが、そこが砂上の楼閣では、これまで積み上げてきたものは崩れ、またイチからやり直しです。
今回のような厳しい判決が下ることで、投資物件詐欺事件が今後減っていくことを祈ります。

なお『かぼちゃの馬車』問題では、スルガ銀行とシェアハウスオーナーの間で、不動産を引き渡すことで融資債務を実質的に相殺する「代物弁済」での解決策が2020年に合意されています。

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