定年後に住宅ローンが払えない

定年後に住宅ローンを払えなくなったら大変ですね。住宅ローンを払えなくなる理由としてよくあるご相談の3つのケースがあります。定年後に住宅ローンが払えなくなるのはどんな場合でしょうか。住宅ローンを払えなくなるとどうなるのか、払えなくなったらどうしたらいいのか相談先についてなど、まとめて掲載しています。

1,定年後の収入減少

 

住宅ローンが払えなくなる場合のよくあるご相談、1つ目は「定年後の収入減少」です。仕事を辞めると、当然収入は減りますよね。給料がなくなり、収入が減り住宅ローンが払えなくなります。住宅ローンを組んだ際、35年ローンなど長期間返済が必要となるローンを組む方も多いと思います。住宅ローンを組んだ際には、定年後まで支払いを続けるプランになっていても気にせず組んでしまう方もいますが、いざ定年時になると、定年後もあと10年返済残っている、定年後にどうやって住宅ローンを返済していこうという状況になることがあります。

また、ボーナス払いの住宅ローンを組んでいる人は特に払えなくなる可能性が高くなります。勤務していてボーナスがあるうちは支払いに問題はありませんが、ボーナスがなくなってしまうと支払いが大幅に増えるボーナス月になると支払いが苦しくなりやすくなってしまいます。定年後には、勤務をしている時と同程度の収入はなく、住宅ローンが払えなくなってしまうのです。

 

2,定年から年金受給までの期間に払えない

 

2つ目は「定年から年金受給までの期間」に払えなくなるというご相談です。一般的には定年後、年金が始まるまでにタイムラグがあります。その間、どうやってローンを支払うか、計画は立てていますか?

定年後も仕事の収入はあるけど、年金があるから大丈夫と考える場合もあるでしょう。確かに十分な額の年金があり、定年後も年金で住宅ローンが十分払えるという方もいます。ただ、その場合にも定年から年金受給までの空白の期間が出る場合があります。 年金は、原則として65歳から受給できます。ですが、近年では年金を後ろ倒して受給する老齢基礎(厚生)年金という制度があり、選択する人もいます。年金を65歳で受け取らずに66歳以後75歳までの間で繰り下げて増額した年金を受け取ることができるためです。もし年金の繰下げ受給を考えているなら、その間のローン返済について検討しておかないと、定年から年金受給までの期間に払えない、ということになってしまいます。

定年する年齢は、一律定年制を定めている企業のうち、60歳以上が72.3%、65 歳以上を定年年齢としている企業割合は 24.5%となっています。65歳以上を定年とする企業も増えている傾向にありますが、依然、定年年齢が60歳となっている企業が多い。60歳から年金の繰上げ受給をすることもできるが、毎月もらえる受給額が減少する可能性もあります。60歳で定年後、65歳までの収入や住宅ローン支払いはどうするのか、十分な貯金がないと定年から年金受給期間の間に住宅ローンが払えなくなってしまうのです。

参照)令和4年就労条件総合調査 結果の概況|厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/22/index.html

 

3,定年後、予期しない支出が増える

 

3つ目は「予期しない支出」です。定年後に医療費がかさむ、家の修理など予期せぬ出費が重なると住宅ローンが払えなくなります。健康なうちは医療費のことをあまり考えない人も多くいます。ですが、年を重ねるにつれ、思わぬ病気が発覚して病院に通う回数が増えたり、検査が必要になるなど医療費がかさんだりすることがあります。また、住宅ローンに加えて、古くなった家の修理代がかかることがあります。家は定期的にメンテナンスが必要です。長年住んでいると塗装が剥げる、ひび割れが起こるなど老朽化が進みます。雨漏りをする、シロアリが発生するなど急いで修繕費が必要となることもあります。貯金をしておいて住宅ローンの返済は問題ないと考えていても、予期しない支出が増え、住宅ローンが払えなくなることがあります。

 

定年後に住宅ローンが払えない場合、どうなる?

 

住宅ローンが返済できなくなると通知が届きます。簡単に説明すると、以下のような流れになります。

  • 督促状が届く
  • 一括返済を請求される
  • 競売にかけられる
  • 強制退去を命じられる

最初は督促状が届き、滞納についてのお知らせになりますがそのまま放置していると、住宅ローンの残債を一括で返済するよう請求されてしまいます。その後は、家を競売にかけられてしまったり、強制退去を命じられてしまったりするなど、結果的に今の家から追い出されることになっていきます。住宅ローンが払えないという場合に、そのまま放置してしまうのはよい対処法ではありません。

 

定年後 住宅ローン 払えない場合の相談先

 

定年後に住宅ローンが払えない、返済の継続が難しいという場合には

  • 自宅の売却を検討する
  • ローン借入先の銀行などに相談する

という方法があります。自宅を売却したくない、住宅ローンが残っていて売却してもローンを完全には支払い終えることができないという場合は

  • 自宅をリースバックする
  • 自宅を任意売却する

などという方法もあります。

 

 

NPO法人住宅ローン問題支援ネット代表の高橋愛子著書、これで安心 55歳からの住宅ローン破綻回避術という本では、「定年後でも住宅ローンが残っている」、「自宅はあるが老後資金がないので、先行きが不安」という方へ、住宅ローン問題に数多くかかわってきた不動産コンサルタントの著者が、老後破綻を回避する知識や知恵を312ページにわたり解説しています。自宅に住み続けながら資金を得る方法である「リバースモーゲージ」、「リースバック」とは、最近よく耳にするがどのようなモノなのか。メリットや注意点を分かりやすく説明しています。

定年後住宅ローンが払えなくなる可能性がある場合は、早めの行動で解決に繋がりやすくなります。真面目な方ほど、ギリギリまで頑張って支払おうとして追い詰められてしまいがちです。払えない方はもちろん、今後払えなくなるかもしれないから不安だという方も早めの相談がおすすめです。定年後に住宅ローンが払えなくなってしまうことは珍しくありません。不安な場合は専門家のアドバイスを受けることが大切です。著者のNPO法人への相談も可能です。定年後の住宅ローン返済については得意分野ですので安心してご相談ください。メール相談のフォームから24時間送付可能です。

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